住友生命保険相互会社(以下、住友生命)は、日本最大級の医療ビッグデータを保有する株式会社JMDCと共同制作した「プラス1000歩がもたらす健康増進白書(以降「歩数白書」)」のプレス発表会を都内で開催しました。
「プラス1000歩がもたらす健康増進白書」
本発表会に登壇した住友生命保険相互会社 上席執行役員 データマーケティングオフィサーの工藤征夫さんは冒頭、国内で250万人の加入実績を誇る健康増進プログラム「Vitality」について紹介。

「Vitalityは、運動や健康増進などの取り組みをポイント化し、リスクそのものを減らすプログラムです。従来の保険にこのプログラムをセットにし、保険でリスクに備え、プログラムでリスクを減らすという、新しい価値のある保険を提供させていただいております。」
と説明し、現在Vitalityの世界をさらに拡大するべく活動を行っていると語りました。
続けて、株式会社JMDC 執行役員 インシュアランス本部 本部⻑の坂井康展さんが登壇し、同社の紹介がありました。

JMDCは国内で医療データを20年以上収集しており、収集した医療データを分析・データ提供などを行っていると説明。

今回、そのデータを住友生命とともに共同で分析し「歩数白書」を制作したと語りました。
続けて登壇した住友生命保険相互会社 データサイエンスオフィサーの藤澤陽介さんは「歩数白書」について詳しく解説。

本研究では、約59万人の歩数データと約18万人の医療(レセプト・健診)データ3年分を個人単位で紐付け、日本最大級のリアルワールドデータ分析を実施。
この「歩数白書」にて、1日1,000歩(約10分の歩行)の歩数増加によって多くの身体的・経済的なメリットを享受できることが初めて明らかになったとし、

「がん・心筋梗塞・脳卒中といった3大疾病だけでなく、BMI・血圧・血糖・脂質・肝機能などの『健診値10項目』全てで、(1000歩多く)歩いている群の方が改善する傾向がみられています。」
とコメント。
さらに、歩数が多いほど年間の医療費が少なくなる傾向にあることもデータ分析から明らかになったと説明しました。

Vitalityを利用することで、利用者の歩数が増加する傾向にあるのだそう。その理由について藤澤さんは、
「Vitalityではステータスというものが決まって、一番高いゴールドステータスになると、1年後の保険料が2%下がるというような仕組みだったり、月次・年次目標を組み合わせて人の行動を変える仕組みをビルトインしたものが、Vitalityのプログラムとなっています。」

と、モチベーションを継続させるための様々な仕組みがあると説明。
特に「アクティブチャレンジ」では、目標をクリアするとポイントが付与され、特定ポイントに到達時にルーレットを回すことが可能となっています。
ルーレットからはスターバックスの500円チケットや、コンビニのペットボトルドリンクの引き換えチケットが当たる仕組みとなっており、これがモチベーションアップにつながっていると語りました。
また、このアクティブチャレンジで得た景品の金額相当分を寄付することができ、この寄付金の総額が10億円に到達したことも合わせて発表。

「一人ひとりの小さな善意、先ほどの100円・200円・500円といった積み重ねで10億円に到達したというところで、社会を支える大きな成果につながったのかなと思っております。」
Vitalityでは、景品をワンクリックで寄付できる仕組みにしており、その動線や景品を気軽に寄付できることが、今回10億円という大きな金額の達成に繋がったのだろうと語りました。

「モチベーションを持ち続けられるような仕組みを提供することが大切」
イベント後半では、前半に登壇した3名に加え、株式会社ラントリップ 代表取締役の大森英一郎さんも登壇し、トークセッションを行いました。

ラントリップが提供するRuntrip PREMIUMとVitality スマートを組み合わせた「Runtrip PREMIUM Plus」を1月より展開。
「Runtrip PREMIUM Plusは非常にご好評いただいておりまして、ローンチからだいたい4ヶ月くらいで、利用者数は5000名を超えている状況でございます。」
と、特にランナーからは「入らないとおかしい」と言われるほど好評となっていると語りました。

藤澤さんは、これまで行ってきたウォーキングイベントでは「一日に8000歩」歩くことを奨励していたとし、
「今まで(1日の歩数が)3000歩だった人が、いきなり8000歩にすることは難しいことでした。しかし今回の調査で、たったプラス1000歩で大きな成果があるということがわかり、今後我々が健康指導していく際に有益な情報だと感じています。」
とコメント。
今回の調査の特徴や新しい点いついては、
「データの信頼性みたいなところってすごく大事ですが、今回はちゃんとしたデバイスだったり、スマホを通じて取得した複数のデータを使った、というところで、信頼性が高まっている点が新しいところかなと思います。約18万人のデータを使って、検診の各項目で全部ポジティブな数字が出たっていうのは、これはこれでやっぱりちょっと驚きですね。」
と、データの信頼性だけでなく、結果にも驚いたと語りました。
1000歩分を歩く際にかかる時間は、大体10分ほど。距離にすると、東京では銀座から新橋ほどの距離なのだとか。
しかし今年は猛暑が予想され、外を歩くことで熱中症になってしまう恐れもあります。
工藤さんは、

「JMDCさんとは、歩行習慣がある方と熱中症の関係ということも分析しておりまして、実は歩行習慣のある方は熱中症になる確率は多少高いのですが、重症化や入院という状況にまでなってしまう確率が低いことがわかってきています。」
と説明し、歩行習慣が重症化リスクを低くする可能性を指摘。
夏の歩行習慣の実践についても、一番暑い時間帯を避けて朝・夕方・夜などに行うことを推奨したほか、地下街など直射日光が当たらない場所を歩くこともこれからの季節に良いのでは、とアドバイスしました。
工藤さんは最後に、
「私たちは保険を中心としつつ、それに関係するようなヘルスケア、例えば歩くという行動を科学してみたりと、保険会社がカバーする領域自体を大きく広げていきながら、周辺も含めてより良いサービスをお届けしていきたいと考えています。今後も住友生命の新しい取り組みを情報発信していきたいと思います。」
と住友生命の取り組みを伝え、発表会を締めくくりました。
