秋の深まりとともに、千葉・幕張の日本庭園「見浜園」が夜の顔を見せます。
11月15日から24日までの期間限定で開催される「見浜園灯ろうまつり」では、紅葉や松の雪吊りが柔らかな光に包まれ、昼間とはまったく違う幻想的な景色を楽しむことができます。
静かな池に映る紅葉の灯り、風に揺れる和傘、ほのかに香るお香の香り——。
まるで時がゆっくり流れているかのような空間は、都会の喧騒を忘れさせてくれるひとときです。
期間中の土日祝には、茶室「松籟亭」でお琴の音色を聴きながらお茶を楽しむ呈茶サービスや、初心者でも気軽に参加できる茶道体験なども開催されます。
さらに今年は、写真好きの人に向けた「カメラマン スペシャルday」も初めて実施され、特別に三脚を使って夜景を撮影することができます。
紅葉と灯りが織りなす美しい日本の秋を感じたい方にとって、心穏やかに過ごせる夜になりそうです。
秋夜に浮かぶ日本庭園 幕張「見浜園灯ろうまつり」開催

幕張新都心の中心にある日本庭園「見浜園」が、秋の夜を彩る特別な空間になります。
11月15日から24日までの期間限定で開催される「見浜園灯ろうまつり」では、紅葉と松の雪吊りが柔らかな光に包まれ、昼間とは異なる静けさと美しさに満ちた夜の庭園を楽しむことができます。
園内では、池の水面に映り込む灯りがまるで鏡のように広がり、歩くたびに景色がゆっくりと変わっていきます。和傘や竹灯籠が配された小道には、ほのかにお香の香りが漂い、五感で秋を感じられる演出が施されています。
アクセスも良く、JR京葉線「海浜幕張駅」から徒歩約10分。気軽に立ち寄れる立地ながら、都会の喧騒を忘れさせてくれる静けさがあります。
入園料は夜間観覧で大人・小中高生ともに300円(未就学児無料)と手頃で、気軽に訪れやすいのも魅力です。
紅葉の色づきと灯りが重なる瞬間は、まさにこの時期だけの風景。
夜の日本庭園が見せる“非日常の美しさ”を感じられるイベントです。
写真好き必見 三脚OKの“カメラマン スペシャルday”

ライトアップされた庭園の美しさを写真に収めたい——そんな声に応えるかのように、今年は初めて「カメラマン スペシャルday」が設けられます。
この日は特別に三脚の使用が許可され、池に映る紅葉や灯ろうの光景をじっくり撮影することができます。
開催日は11月14日(金)の1日限定。17時30分から20時までの時間帯に、先着50名が参加できます(事前予約制・入園料込み1,000円)。
普段の期間中は混雑を避けるため三脚使用が制限されていますが、この日に限り、撮影に集中できる環境が用意されます。
ライトアップされた紅葉や竹灯籠の淡い光は、肉眼で見るよりもカメラ越しでさらに幻想的に感じられるもの。
撮影スポットとして人気の高い池沿いや茶室周辺では、水面に反射する光が繊細に揺らめき、構図を選ぶのも楽しくなりそうです。
写真好きやカメラを趣味にしている方にとって、特別な一枚を残す絶好のチャンスになりそうです。
抹茶と紅葉を味わう 茶室で過ごす“秋の静寂”

灯りに包まれた日本庭園を散策したあとは、茶室「松籟亭(しょうらいてい)」で一息つくのもおすすめです。
期間中は、紅葉をイメージした限定和菓子と抹茶を味わえる呈茶サービスが用意され、落ち着いた空間で季節の移ろいを感じることができます。
抹茶と和菓子のセットは900円。昼間の時間帯(9時〜16時30分)に加えて、夜のライトアップ時間帯(17時30分〜閉園まで)も楽しめます。
数量限定のため、和菓子はなくなり次第終了とのこと。彩り豊かな紅葉を眺めながら、一服のお茶で心を落ち着ける時間は、まさに“日本の秋”を味わうひとときです。
さらに11月23日(日)には、茶道の作法を気軽に学べる体験イベントも開催されます。
裏千家茶道講師・中村紫竜氏による指導のもと、抹茶の点て方や客人としての所作を体験できる内容で、初心者でも安心して参加できます(要予約・参加費2,000円)。
庭園の静けさとお茶の香りが調和する時間は、忙しい日常を少し忘れさせてくれるようです。
観るだけでなく、味わい、感じる。そんな贅沢な秋の夜がここにはあります。
夜の庭園に響く馬頭琴の音色 心に染みる秋のコンサート
ライトアップされた見浜園では、秋の夜をさらに特別なものにする音楽イベントも行われます。
注目は、モンゴルの伝統楽器「馬頭琴(ばとうきん)」によるコンサート。
独特の深い音色とパーカッションの響きが、日本庭園の静寂と見事に調和します。
演奏を行うのは、馬頭琴奏者・美炎さんとパーカッショニストの前田仁さん。
11月15日(土)の16時と18時30分の2回にわたり、約40分のライブが予定されています。
入園料のみで観覧でき、誰でも気軽に耳を傾けられるのが魅力です。
穏やかな池のほとりに響く音色は、夜の冷たい空気とともに心に沁みわたるよう。
光と音が織りなす幻想的な時間は、写真や言葉では伝えきれないほどの臨場感があります。
紅葉を眺めながら音楽に包まれる時間は、まさに「聴覚で味わう秋」といえるでしょう。
秋の夜に灯る、心やすらぐひととき

紅葉と灯り、音楽とお茶。
それぞれの要素が静かに響き合い、見浜園の夜はまるで一枚の絵のように完成されていきます。
忙しい毎日の中で、ふと立ち止まりたくなるような穏やかな時間。
それが、この「見浜園灯ろうまつり」の魅力です。
都心からもアクセスしやすく、気軽に立ち寄れる距離にありながら、
そこに広がるのはまるで別世界のような静寂と美しさ。
ライトアップされた紅葉を眺めながら、香りや音、風の冷たさまでもが心に残る秋の夜になりそうです。
幻想的な日本庭園で過ごすひとときは、きっと秋の思い出をやさしく彩ってくれるでしょう。
千葉県立幕張海浜公園概要

千葉県立幕張海浜公園は、幕張新都心の中心に位置する緑豊かな都市公園です。
「みどりと海のシティパーク」をテーマに、憩いや交流の場として親しまれており、広々とした芝生広場や花時計、彫刻プロムナードなど、自然とアートが調和した空間が広がっています。
所在地:千葉県千葉市美浜区ひび野2-116
開園時間:終日解放
※日本庭園「見浜園」開園時間:9時~17時(入園は16時30分まで)
休園日:年中無休
※日本庭園「見浜園」定休日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)
