広島のお好み焼きといえば、そばが定番。しかし、意外と「うどん派」もいることをご存じだろうか。イカ天や餅などのトッピングにもこだわりがあり、同じお好み焼きでも食べ方は人それぞれ。さらに、焼き牡蠣には広島レモン、魚のすり身を揚げた「がんす」には七味マヨネーズなど、地元ならではの楽しみ方もある。
こうした広島県民の食へのこだわりを紹介する「広島に食べに来んさい!『おいしいおせっかい』PRイベント」が、2026年10月14日、東京・銀座のひろしまブランドショップTAUで開催された。
会場には、広島県出身のお笑いコンビ・アンガールズの山根良顕さんと田中卓志さんが登場。牡蠣をモチーフにした被り物を身につけた「おせっ貝ズ」として、地元で親しまれているグルメの魅力や、県民おすすめの食べ方を紹介した。
アンガールズ改め「おせっ貝ズ」! 牡蠣の被り物で広島の魅力をPR
イベント冒頭では、広島県の横田美香知事がVTRで登場。「私も他県から来る方には、つい広島のおいしいものや食べ方をおすすめしてしまいます」と、自身もつい「おいしいおせっかい」をしてしまうことを明かした。 そして、「広島県人の食への熱い思いをぜひ皆さんに受け取っていただきたいと思います」と呼びかけた。
その後、大きな牡蠣の被り物を身につけた2人が登場。
「広島の食の魅力を伝えにまいりました。アンガールズ改め、“おせっ貝ズ”です!」
元気よく自己紹介したものの、田中さんは早速「おせっ貝ズになってから数日しか経っていないので、まだキャラが固まっていない」と本音を漏らし、会場を笑わせた。
さらに、司会者から「アンガールズのお二人」と呼ばれると、「いやいや、おせっ貝ズですから」とすかさず訂正。慣れないキャラクターになりきろうとする2人の掛け合いが、会場を和ませた。

今回のイベントは、広島県が展開する「OK!!広島(おいしいけぇ、ひろしま)」プロジェクトの一環として開催されたもの。県民がおすすめする食べ物や食べ方、食へのこだわりを「おいしいおせっかい」として募集したところ、約3週間で1,000件以上の投稿が集まったという。
その数を聞いた山根さんは「誰かがやるじゃろ思わず皆応募するんですね」と、広島弁で驚きを口にした。
自分が知っているおいしいものを、誰かにも教えたい。そんな思いが集まった今回の企画。「おせっかい」という言葉には少々押しつけがましい印象もあるが、食に関してはむしろ歓迎したくなる。
お好み焼きは「そば」だけじゃない! 県民同士でも分かれる食べ方の好み
トークセッションでは、広島県民から寄せられた「おいしいおせっかい」の中から、いくつかの食べ方が紹介された。その一つが、うどん入りのお好み焼きだ。
広島のお好み焼きといえば、そばを使った「肉玉そば」が定番だが、麺にうどんを選ぶ食べ方もある。実は、横田知事もお好み焼きの「うどん派」。冒頭のVTRでは「もちもちとした食感がとても美味しいので、皆さんもぜひ試してみてください」と、その魅力を語っていた。

試食の場面では、おせっ貝ズの2人がうどん入りのお好み焼きを味わった。さらに話題は、トッピングの楽しみ方へと広がった。
イカ天やネギなどのトッピングが好きだという田中さんは「お好み焼はそのままでも美味しいけど、イカ天やら餅やらトッピングするのが楽しいんで~」と、地元ならではのこだわりを披露。
一方、山根さんはシンプルな食べ方を好む様子。同じ広島県出身でも、お好み焼きの楽しみ方は人それぞれだ。
そばかうどんか、トッピングは何を加えるか。定番料理だからこそ、一人ひとりの好みが表れるところに、広島のお好み焼き文化の面白さがある。
焼き牡蠣には広島レモン! 「がんす」は七味マヨネーズで
お好み焼きに続いて紹介されたのは、広島県産レモンをたっぷり搾った焼き牡蠣だ。牡蠣を前にしたおせっ貝ズの2人は、殻を開けるときの楽しさにも言及。牡蠣とレモンがともに全国有数の産地であることに、「奇跡だね。やっぱ牡蠣とレモンが同じとこで日本一ってね」と感心する場面もあった。
実際に味わうと、大ぶりな身の食べ応えを絶賛。広島レモンの酸味が牡蠣のうまみを引き立てると、その相性の良さを語った。さらに話題は、牡蠣のさまざまな食べ方へ。焼き牡蠣だけでなく、蒸し牡蠣や鍋料理などにも触れ、広島出身の歌手・島谷ひとみさんが、牡蠣を燻製のようになるまでじっくり焼いて食べるというエピソードも紹介された。

続いて登場したのは、魚のすり身に衣をつけて揚げた広島のご当地グルメ「がんす」。今回紹介されたのは、七味マヨネーズをつける食べ方だ。
「いや、がんすまでたどり着けてる人いるかな、観光の人で」
そんな言葉が出るほど、地元では親しまれている一方、県外ではまだ知られていない存在のようだ。2人によると、広島のお好み焼き店などでは、おつまみとして提供されることも多いという。試食では、「チープな感じなんだけど、めちゃくちゃうまいよね」と、気取らないおいしさを表現した。
牡蠣のような全国的な名物だけでなく、地元の人が日常的に楽しむ味にも、広島グルメの魅力が詰まっている。

小イワシは初夏に刺身で!「見た目0点、味100点」のせんじがらも
試食以外にも、2人のトークでは広島ならではの食べ物が次々に登場した。山根さんが特におすすめしたのは「小イワシ」だ。
「小イワシを初夏に刺身で食べるのがぶち美味いけぇ。秋は天ぷらで食べても最高じゃけぇね!」
小イワシは、カタクチイワシのこと。広島では刺身にして食べることも多く、身が小さいため、荷造り用のPPバンドやスプーンを使って骨から身をはがす独特のさばき方がある。山根さんも、この調理方法について説明していた。
さらに、広島ならではの珍味「せんじがら」の話題では、2人のトークも盛り上がった。
せんじがらは、豚などのホルモンを揚げたもので、噛むほどにうまみが広がるのが特徴。2人はビールのおつまみとしておすすめし、見た目については「見た目0点、味100点」というユニークな表現も飛び出した。
決して見栄えのする食べ物ではないが、一度食べればそのおいしさがわかる。そんな地元の人ならではの愛着が伝わってくる言葉だった。
このほか、牛の肩バラ肉の一部である「コウネ」も紹介。広島では焼肉店や鉄板焼き店などで親しまれ、薄く焼いてレモンを搾る食べ方がおすすめだという。2人は、脂がありながらも重たすぎない味わいを語った。さらに、冷たい麺を辛いつけだれで楽しむ「広島つけ麺」にも言及。お好み焼きや牡蠣以外にも、広島にはまだまだ食べてみたい名物があることを感じさせた。
広島グルメを巡るスタンプラリーも! おせっ貝ズの動画を公開
広島県では、地元ならではの食べ方を観光客にも楽しんでもらおうと、 2026年10月1日から2027年2月28日まで「OK!!広島 おいしいおせっかい」キャンペーンを展開している。
楽天トラベルと連携した対象宿泊プランの利用者には、「おいしいおせっかいパスポート」を提供。広島県内の4エリア(広島市内、安芸、備後、備北・芸北)にある参加飲食店で、対象の「おいしいおせっかいセット」を注文するとスタンプを集められる。集めたエリア数に応じて、オリジナルエプロンや比婆牛などが抽選で当たる企画も実施している。
また、おせっ貝ズが広島グルメの楽しみ方を紹介するショート動画「おせっ貝ズのおいしいおせっかいムービー」も公開。10月14日に「牡蠣篇」が公開され、10月下旬からは「お好み焼篇」「汁なし担々麺篇」「せんじがら篇」「がんす篇」「コウネ篇」が順次公開される予定だ。
イベントの最後には、おせっ貝ズの2人が広島への来訪を呼びかけた。
山根さんは「海外に行くより安いし、これからの季節もおいしいものが色々あるのでぜひ広島行ってみてください!」とアピール。田中さんも「広島に行ったらぜひ人にも触れてほしい。みんなきっとすぐにおせっかいしてくれる」と語り、料理だけでなく地元の人との交流も楽しんでほしいと話した。
お好み焼きの麺はそばかうどんか。トッピングは何を選ぶか。そんな何気ない話題から、地元の人との会話が始まるかもしれない。広島を訪れた際は、飲食店の人におすすめを尋ねてみると、まだ知らない名物や食べ方に出会えそうだ。
OK!!広島公式サイト:https://ok-hiroshima.jp/
