公益社団法人日本青年会議所と、株式会社博報堂のシンクタンク「100年生活者研究所」は、共同研究プロジェクトである「日本ウェルビーイング研究会議」を発足。
これを記念し、都内で記者発表会を開催しました。
「日本ウェルビーイング研究会議」発足
本発表会に登壇した公益社団法人日本青年会議所 第75代会頭の加藤大将氏は、

「日本社会は今、これまでの仕組みだけでは解決ができない課題であふれています。若者が将来に希望を持ちにくいと言われる時代だからこそ、社会全体の豊かさや幸せのつくり方そのものが問われていると思っております。」
と説明。
「家庭こそが社会の最前線にあると考えている」という加藤会頭は、
「個人や家庭の幸せが、いかに経済的合理性と両立し、企業の発展につながるかを証明する挑戦でもあります。経営者も多く在籍する私たちJCメンバーの行動力を活かしながら、博報堂様と手を取り、日本中に幸せと利益が循環する新しい経営モデルを実装してまいりたいと考えております。」
と本プロジェクトについて語りました。

続けて、株式会社博報堂 執行役員の宮澤正憲氏も挨拶とともに、

「家庭が幸せになっていて、働くのがすごく楽しくて、企業も良い形になっていく。それが利益となり、循環していくというモデルを作っていくことが、本来のウェルビーイングの正しいやり方かなと思います。幸せと利益を両立するウェルビーイング経営というものを考えながら、本プロジェクトを進めていきたいと思います。」
と語りました。
日本ウェルビーイング研究会議の概要と「幸せな企業の成長」の意義

※左から下坂議長、大高香世所長
続けて、日本青年会議所 社会開発会議の下坂大夢議長から、本プロジェクトについて説明がありました。
「日本ウェルビーイング研究会議」は、これまで「仕事と組織」の二元論で語られがちであり、社員を“ひとりの生活者”として捉える視点が不足していたことから、人的資本経営に「生活者発想」を導入し、経営者・働く本人に加えて「生活を支える大切なパートナー」の視点も交えて研究していくことで、より実践的なウェルビーイング経営の導入と推進を目的に立ち上げたプロジェクト。

「ワークとライフ(仕事と生活)という、ここからが仕事、ここからが生活という境界線を溶かし、人生という一つの大きな流れの中で、シームレスにつながっている状態を色で表現しています。さらに、日本青年会議所発の運動である『グッドタッチでGO!』のシンボルを描くことで、生活の中での心温まる時間が広がっていくことをイメージしています。」
と、本プロジェクトのロゴマークについて紹介しました。
下坂議長と、博報堂 100年生活者研究所 大高香世所長は両組織の活動についても紹介した後、
「私たちは(これまでのウェルビーイングから)さらに一歩踏み込み、持続的な利益の創出、生産性の向上、組織の競争力強化へと直結させる研究を推進します。人を大切にする経営を理念から戦略へ引き上げる取り組みを行っていきます。」
と今後の活動について語りました。
大高所長は最新の調査結果を発表し、経営者・社員・パートナー、そして経営者とパートナー間の関係について紹介。




業績が好調で、10年・20年先の経営判断ができている企業を「100年企業」と設定。
100年企業とそれ以外の企業の経営者・社員・パートナーの回答を比較し、100年企業は幸せがしっかりと経営に活きてくることや、パートナー間で信頼関係が構築できていると説明しました。
イベント後半には、武蔵野大学 ウェルビーイング学部 学部⻑で、幸福学の権威である前野隆司教授による総評を実施。

「業績が良いから幸せになるのか、幸せだから業績が良くなるのか、どっちなのか?」という問いに対して、
「個人のレベルでは、双方向の因果が検証されています。幸せだと創造性や生産性が高い、創造性や生産性が高いとさらに幸せですから、明らかに両方向の関係なんです。だから『幸せになったら給料が増えるんじゃない。利益が上がると給料が増えるから幸せになる』というのは、半分正解なんですが、その逆が重要なんです。」
と、幸せに働くことで利益が出る、ということが大切だと自論を展開。
また、国連でもウェルビーイングを重要視し、議論を展開しているものの、まだ「働く幸せ」止まりだとし、本プロジェクトは国連よりも先のことに取り組んでいると高く評価しました。
今後は日本青年会議所が取り組んでいる「ウェルビーイングセミナー」で、博報堂が5〜6月を担当し、一般企業に向けて情報を発信。
また、10月に行われる日本青年会議所の全国大会で、本プロジェクトの活動や調査結果が発表されるそうです。
幸福に働くことができる企業を増やすため、指標の策定などさまざまな取り組みを行っていく「日本ウェルビーイング研究会議」の今後の活動に、ぜひ注目してみてください。
日本ウェルビーイング研究会議:https://japan-well-being-conference.studio.site/
