秋の空気が心地よく感じられる頃、山口県上関町で毎年恒例の地域イベント「愛・ランドフェア2025」が開催されます。
地元の漁師が水揚げしたばかりの魚が並ぶ競り市や、上関町の名物・車海老のつかみどりなど、海の町ならではの企画が盛りだくさん。子どもから大人まで楽しめる内容で、町全体がにぎわいに包まれます。
注目は、上関町の公式VTuber「のんのちゃん」が登場する「マスコットだらけのじゃんけん大会」。近隣市町のキャラクターやご当地ヒーローも集まり、会場を盛り上げます。勝者には地元特産品のプレゼントもあるなど、思わず笑顔がこぼれる時間になりそうです。
このフェアは、上関町の人々が自慢の海産物や特産品を通じて訪れる人と交流する場として長く続いており、今年で34回目を迎えます。文化の日に合わせて行われる恒例行事として、町の“秋の風物詩”となっています。地域のあたたかさを感じながら、上関の魅力にふれる1日になりそうです。
町全体で楽しむ!上関の魅力がつまった秋のイベント

山口県の南東部に位置する上関町は、瀬戸内海の穏やかな海と港町の情緒が残る小さな町です。
その上関町で11月3日、文化の日にあわせて行われるのが「愛・ランドフェア2025」。今年で34回目を迎えるこのイベントは、地元の人々にとっても一年に一度の大切な恒例行事です。町の文化センターや「道の駅上関海峡」一帯が会場となり、朝から多くの人でにぎわいます。

フェアの魅力は何といっても“上関らしさ”を感じられる出店や体験イベントの数々です。
会場の中心となる「すいぐん市」では、地元の漁師が早朝に水揚げしたばかりの魚を販売。普段スーパーでは見かけないような珍しい魚も並び、訪れた人たちが値段を決める“競り体験”が楽しめます。魚好きにはたまらない企画で、会場には威勢のいい声が響きわたります。

続いて人気を集めるのが「上関車海老のつかみどり」。箸を使って30秒以内に活きた車海老を捕まえるという真剣勝負のコーナーです。取れなくても最低3匹はもらえるため、子どもも大人も笑顔でチャレンジ。中には10匹以上ゲットする強者も登場し、毎年小さな歓声が上がる名物イベントになっています。

そのほかにも、地元グルメが集まる食品ブースでは「海峡寿司まつり」や「上関車海老天丼」、たい焼きなど、地域の味覚が勢ぞろい。陸上自衛隊や消防署による車両展示・制服体験も行われ、家族連れにも人気です。会場のあちこちで“地域の人と来場者が自然に言葉を交わす”ような光景が見られ、フェアが地域交流の場として根づいていることが伝わってきます。
イベントのラストを飾るのは、恒例の「もちまき」。お餅やお菓子が空を舞い、手を伸ばす子どもたちの笑顔が会場いっぱいに広がります。文化の日にぴったりの穏やかであたたかな一日。海と人のぬくもりを感じながら、町全体がひとつになる一日です。
のんのちゃん&ご当地キャラが登場!にぎやかな“じゃんけん大会”

フェアの中でも注目を集めそうなのが、「マスコットだらけのじゃんけん大会」です。
上関町の公式VTuberとして活動する“のんのちゃん”をはじめ、近隣の市町や団体のキャラクター、ご当地ヒーローたちが一堂に集結。まさに“キャラ祭り”ともいえるにぎやかさで、毎年子どもたちを中心に人気のコーナーです。
今年は柳井市、田布施町、平生町、周防大島町、そして山口県消費生活センターや光・熊毛地区栽培漁業協会など、計7団体のマスコットが参加。加えて、ご当地ヒーロー「白狐刑事ジコンナ」も登場します。のんのちゃんを進行役に、来場者とキャラクターたちがステージ上でじゃんけんを行い、勝者には豪華な特産品がプレゼントされます。

賞品には、上関町の特産品セット(アジやタチウオのフライ、海峡しょうゆプリンなど)や、活き車海老5,000円分、いちじくジャムやはちみつなど各地域の名産品がずらり。どれが当たっても嬉しいラインナップです。イベント後にはキャラクターたちとの記念撮影も行われ、思い出を写真に残せるのも人気の理由のひとつです。
キャラクターたちが会場を歩けば、子どもたちが駆け寄り、笑顔で手を振る姿も見られそうです。地元と周辺地域が一緒になって盛り上げるこの“じゃんけん大会”は、ただのゲームではなく、地域同士がつながるきっかけにもなっています。上関町らしい、あたたかくてにぎやかな時間が流れそうです。
のんのちゃんブースも注目!VTuberがつなぐ地域の輪

今年の愛・ランドフェアでは、上関町の公式VTuber「のんのちゃん」の活躍にも注目が集まります。
のんのちゃんは上関町の観光や特産品の魅力を発信するデジタルアンバサダーとして誕生したキャラクターで、動画配信やSNSを通じて町の情報を届けています。
地域のイベントにVTuberが登場するのは全国的にもまだ珍しく、町が新しい形で情報発信に挑戦していることが伝わってきます。
会場では、のんのちゃんと“リアルタイムでお話しできる”1on1トーク企画を開催。
大型モニター越しに本人と会話できる体験は、子どもたちにとって忘れられない思い出になりそうです。
また、のんのちゃんが司会を務める「マスコットだらけのじゃんけん大会」では、明るい声と軽快なトークでステージを盛り上げる予定。
町のアイドル的存在として、イベント全体の雰囲気を一層華やかにしてくれます。

さらに、来場者限定のグッズプレゼントや、公式X(旧Twitter)との連動企画も実施。
のんのちゃん公式アカウントをフォローした人には、先着30名に限定グッズが配布されます。
会場のブースでは、Tシャツやステッカー、缶バッジなどのオリジナルアイテムも販売され、サイン入りコミックは特に注目を集めそうです。

ホール内では、地元の保育園児と一緒に歌を披露する「のんのちゃんステージ」も予定されています。
デジタルの存在でありながら、地域の子どもたちと一緒にステージに立つというのは、まさに“地域と未来をつなぐ象徴”のような光景です。
上関町がVTuberを通じて挑戦しているのは、単なる宣伝ではなく、人と人を結ぶ新しい地域の形なのかもしれません。
上関町が届ける笑顔のフェア

地域の特産や人の温かさがぎゅっと詰まった「愛・ランドフェア2025」。
上関町では、ただ賑わうだけのイベントではなく、町の人々が自分たちの手で地域を盛り上げようとする気持ちが感じられます。地元で取れた魚を販売する漁師、子どもたちに声をかけるボランティア、マスコットと一緒に笑う家族——会場のいたるところに“町の絆”が広がります。
このフェアは、上関町ふるさとづくり推進会議が中心となって続けてきた伝統行事で、今年で34回目を迎えます。長い年月をかけて育まれてきた地域の行事には、地元の人たちの努力と誇りが息づいています。海とともに生きてきた町だからこそ、自然の恵みを分かち合い、訪れる人をもてなす心が受け継がれているのかもしれません。
そして、そんな伝統の中に新しい風を吹き込んでいるのが、VTuberのんのちゃんの存在です。デジタルの力で町の魅力を発信し、世代を超えて人と人をつなげる取り組みは、地域イベントの新しいかたちを感じさせます。
文化の日に開催される「愛・ランドフェア」。
おいしい海の幸、かわいいキャラクターたち、そしてあたたかい笑顔に包まれる一日。
上関町の海風とともに、訪れた人の心にもやさしい記憶が残ることでしょう。
「愛・ランドフェア2025」概要
日時/2025年11月3日(月) 10:00~14:45
会場/上関町総合文化センター・道の駅上関海峡周辺
主催/上関町ふるさとづくり推進会議
後援/上関町
イベント情報URL:https://www.town.kaminoseki.lg.jp/34thailand.html
