愛知県で4店舗を展開する居酒屋チェーン「毎日!北海道物産展 ネオ炉端 道南農林水産部」が、看板料理の夏メニュー『冷やし痛風鍋』と『夏の痛風鍋』を7月16日から販売することになり、名古屋市の錦本店でマスコミ等を対象とした試食会を行った。痛風鍋ファンの熱い要望を受けて開発された新メニューのコンセプトは「冷やしとスタミナ」だ。ここでは「そもそも痛風鍋ってどんな鍋?」という人にも分かりやすく、本メニューを実際に食した感想を伝える。
開発に約半年!冬の名物を夏仕様にした限定痛風鍋
2017年の発売後、テレビ番組などのメディアに紹介されて瞬く間にヒットし、これまでに累計6万食を販売してきたという「毎日!北海道物産展 ネオ炉端 道南農林水産部」の痛風鍋。

この料理をご存じないという方のために前置きすると、痛風鍋とは、白子、牡蠣、いくら、あん肝など、魚の内臓や魚卵などが主役の鍋料理で、痛風の原因であるプリン体を含む食が多く使われていることから、ユーモアを込めてこの名前が付けられた。ビジュアルも特徴的な鍋はプリン体のアベンジャーズと言うべきか、それとも背徳のプリン体アラモードと例えるのが正しいか。ともかく囲むだけで会話が盛り上がること間違いなしの鍋グルメなのである。

この日の試食会では、最初に同店を運営する株式会社イートジョイ・フードサービスの桜井博教社長から夏の新メニューについて説明があった。

白子をおいしく提供できる時期が10月中旬から3月中旬に限られるため、これまで夏には提供してこなかった痛風鍋だが、「夏も痛風鍋を食べたいというお客様の声が非常に多かったため、暑くて食が細くなる時季でも食べられるような痛風鍋を新たに考えました」と今回のメニュー開発に至った経緯を語った同氏。完成までには6カ月もの時間を要したと言い、「何もないところから新しいメニューを作る難しさを改めて感じました」と自信を持って届けられるものができあがるまでの苦労も明かした。
牡蠣、いくら、あん肝、うなぎ、プリン体MAXで襲い来る『冷やし痛風鍋』
味噌出汁に使われる味噌をはじめ、北海道産食材にとことんこだわっているのが道南農林水産部の痛風鍋。その良さはそのままに、7月16日から販売されるのは『冷やし痛風鍋』と『夏の痛風鍋』という2つの夏メニューだ。
このうち全員の席にふるまわれた『冷やし痛風鍋』は、豆乳を使った淡々胡麻スープをベースに、痛風鍋の定番食材である牡蠣、いくら、あん肝と、夏が旬のナス、ズッキーニ、トマトをかき氷にのせた一品だ。これだけでも十分にインパクトのあるビジュアルなのだが、隣には氷の塊をくりぬいた器がズドーンと並び、素材と氷の透明感の両方で涼しさを運んでくれる。


早くも連日の猛暑が続く今年の初夏、この日も気温30度を突破する中、具材とスープ、かき氷を器に取り分け最初の一口を食してみると、真っ先に感じたのはひんやりとした食べやすさだ。魚、肉、野菜などいろいろな食材をたっぷり食べられるのが鍋料理のいいところだが、その良さを夏に楽しめるのがうれしい。そしてリピーターが多い秘訣だという、あん肝をスープに溶かしてみると、さらに濃厚な味わいが!
そして氷の器には中華麺が盛られており、スープとともにつけ麺のようにして楽しむ仕組み。冷やし担々麺を味わっているかのような、一品にして2度おいしい喜びがあり、基本で付く肉味噌を溶かすと、麻辣の辛さとしびれによって食欲がさらに増幅される。

もうひとつオリジナリティを感じさせたのは、同じく氷の器に盛られた、あん肝と蟹味噌の水まんじゅうだ。水面にキラキラと浮かぶ球体はそのまま食べてもOK。ぷるんと食感に、これまた格別の涼しさを感じた。
珍しいウナギ鍋!韓国食品専門店コラボのスープも注目の『夏の痛風鍋』
もう一方の『夏の痛風鍋』は、牡蠣、あん肝、サーモン、羅臼イカ、そして白子の代わりにウナギの蒲焼を使った温かい痛風鍋だ。ベースのスープは定番の「北海道味噌出汁」、もしくは3段階の辛さがある「旨辛スープ」から選択可能。鍋の具材としてはあまり聞かないウナギだが、高級料亭などでは鍋料理で提供されることも珍しくなく、桜井氏は「ウナギは煮込んでもとてもおいしい食材です。土用の丑の日で食べられるスタミナの付く食べ物なので、ぜひ味わってみてください」とその味に胸を張る。

定番の味である「北海道味噌出汁」に対して「旨辛スープ」は夏限定の味。「辛い出汁を作るのが天才的なのは韓国の人」という桜井氏の考えから同じく名古屋市内の韓国食品専門店「ナリタ」とコラボして開発したスープは、韓国唐辛子が効いたホットな味わいが楽しめる。締めはプラス350円(税抜)で雑炊かラーメンを選べるので、背徳の味を最後の一滴まで楽しみつくそう。
なお、道南農林水産部では8月末まで全4店舗で「かき氷食べ放題キャンペーン」を開催。来店客を対象にセルフサービスによるかき氷の無料提供を行う。また、夏の新ドリンクとして、十勝加藤牧場のソフトクリームをのせた「ハスカップサワー」と「メロンサワー」を販売(各税抜890円。豊田店を除く)。多彩な取り組みで夏を楽しく盛り上げる。

最後に夏の痛風鍋に合う酒を尋ねると「北海道の地酒3種セットを提供しているので、その中から合うものを選んでみてください」と教えてくれた桜井氏。ちなみに同店のスタッフも間でも日頃から親しまれている痛風鍋であるが、この鍋によって痛風にかかった人は「いない」という。痛風は運動不足やストレスを含めた複合的な要因によってかかる病なので、名前だけに引っ張られず、痛風鍋を食べて元気を回復した方が、むしろ痛風予防につながるかもしれない。
『冷やし痛風鍋』と『夏の痛風鍋』は7月16日から期間限定発売。冷たい鍋を食べて熱い体をクールダウンするもよし、クーラーの効いた涼しい部屋で熱い鍋をかきこんでスタミナを蓄えるもよし、2種類の痛風鍋で夏の英気をゲットだ!
【商品情報】
「冷やし痛風鍋」「夏の痛風鍋」
価格:各2,490円(税抜)
販売期間:2025年7月16日より期間限定提供
提供店舗:「毎日!北海道物産展 ネオ炉端 道南農林水産部」全4店舗
※「冷やし痛風鍋」は、電話またはWEBによる予約制。
店舗ホームページ:https://donan-norin-suisanbu.com/