
明治は、「きのこの山」のパッケージ内に描かれてきた“あの家”をバーチャル空間上に再現し、限定500邸の分譲プロジェクトを開始する。販売は2026年3月31日正午より、専用サイトにて先着順で実施される。
本企画は、長年親しまれてきたブランドの世界観を拡張する新たな試みであり、「存在しない場所を所有する」という体験価値を提示する点が特徴だ。従来、パッケージの中にのみ存在していた空想の風景を、現代のテクノロジーによって具体的な“空間”として再構築した。
分譲される「あの家」は、スーペリア(1万円・350戸)、エグゼクティブ(5万円・120戸)、スイート(15万円・30戸)の3グレードで展開。価格帯や戸数に応じて、カードキーやキーホルダー、ラゲッジタグなどの特典が付属するほか、NFT付きの権利証書が発行されることで、バーチャル空間上の所有権を証明する仕組みとなっている。
購入者はスマートフォンでカードキーを読み取ることで専用空間にアクセスでき、森に囲まれた「きのこの山」の世界を散策したり、自身の邸宅でサウナやプール、ファイアプレイスなどの設備を楽しむことが可能だ。さらに、自宅に友人を招待し、交流することもできる。特にスイートでは空間カスタマイズ機能や専用エントランスなど、より高度な体験が用意されている。
また、この“物件”は実在の不動産ではなく、登記や固定資産税の対象外である一方、「思い出としての価値は永続する」と定義されている点もユニークである。
背景には、「きのこの山」が1975年の発売以来、「たけのこの里」とともに展開してきた数々の話題施策がある。近年ではワイヤレスイヤホンの発売や世界的デザイナー・コシノジュンコ氏とコラボした特別ファッションショー「きのコレ」など、従来の菓子メーカーの枠を超えた企画も展開しており、本プロジェクトもその延長線上に位置付けられる。
本分譲の利用期間は2029年3月10日までとされており、その後空間は閉じられる予定だ。しかし、権利証書や体験の記憶は残り続ける設計となっている。単なるデジタルコンテンツではなく、「所有」と「記憶」を掛け合わせた新しいブランド体験として提示されている点が、本企画の本質といえるだろう。詳細は公式サイトをチェックしてみよう。
公式ウェブサイト:https://www.meiji.co.jp/products/brand/kinotake/foresthills/
