今世界的な広がりを見せ、日本も目標達成に向けて国を挙げて活動を行っている「SDGs」
環境省は脱炭素につながる、新しい豊かな暮らしを創る国民運動「デコ活」を推進するべく、全国で企業・自治体と連携してエコ体験が学べるイベントを開催中です。
環境省が推進する「デコ活」とは
エネルギー価格の高騰や物価上昇といった日々の生活課題を受け、家庭でも「地球にも家計にもやさしい暮らし」が求められる中、環境省は「デコ活」を推進しています。
デコ活とは、2050年のカーボンニュートラル、および2030年度の削減目標の実現に向け、国民・消費者の行動変容やライフスタイル転換を強力に後押しするため、環境省が推進する国民運動。
デコ活は脱炭素(Decarbonization)の「DE」とエコ(Eco)、さらに生活・活動を組み合わせた造語。
2022年に立ち上げたデコ活は、2025年8月時点で約3,300の企業・団体・自治体、そして約12,000人以上の個人がデコ活宣言を行い、それぞれに脱炭素に向けた取り組みを行っています。
「豊橋市まちなか図書館 × unisteps」夏休み期間中にファッションを通じてSDGsの視点を学べる特別展示を開催
この夏、全国で企業・自治体がエコ体験イベントを開催する中、愛知県豊橋市の「豊橋市まちなか図書館」では、サステナブルファッションの普及を目指す一般社団法人unistepsの協力のもと、ファッションを通じてSDGsの視点を学べる特別展示「who made my clothes?-私の服は誰がつくったの-」を8月31日まで開催中です。
本展示は、毎日着ている服が誰の手で、どんな環境で作られたのか、その背景を知ることで、自分の選び方を“未来を守る行動”に変えるヒントを見つけることができる展示となっています。
展示では、ファッション業界が抱える環境問題・人権課題をわかりやすく紹介しており、今日からできる行動、さらに服を買う際に「見るべき視点」も提案。
まちなか図書館の種田澪館長は、
「毎回この時期には、テーマを決めてイベントを仕掛けているのですが、今年は愛知万博からちょうど20周年ということもあって、“環境に関するイベントが何かできないかな?”というところから、SDGsというテーマで色々なイベントをやろうと思い企画しました。
たまたまunistepsの鎌田代表(鎌田安里紗 共同代表理事)のオンライン講座を私が受けており、その際にサステナブルファッションの展示物の貸し出しができると知ったことが、今回のイベントの実施のきっかけですね。」
と本イベント開催の経緯を説明。
また、種田館長は東京から豊橋に移住したことや、現在子育てを行っている母親であることから、環境について考える機会がすごく増えたのだと語り、
「知らなければ選択肢としてそもそも出てこない。特にここ(まちなか図書館)は若い利用者の方が多いので、ファッションも興味がある年代だと思います。そういう人たちに、ファッション業界の問題や、こういう選択肢も一つあるよ、ということを知ってもらえたらいいなと思っています。」
と、ファッションという身近なテーマで、SDGsを考えるきっかけになれたら、という想いから実施に踏み切ったのだと教えてくれました。
実際に取材に伺った際にも、若い方が多数利用していたまちなか図書館。
本展示に足を止め、眺めている若い方が何人もいたことが印象的でした。
「開館してからずっと地域との連携は様々な形で行ってきましたが、特に地域の企業・大学など、地域貢献や社会貢献を命題に動いているところがたくさんあるなと感じています。
一方で、企業はその立場で何をすればいいのかと悩んでいるところがたくさんあるな、と一緒に動いていて感じたので、図書館でできる情報提供や、それぞれの方が持っているスキルを使い、様々な機会の場を提供するといったお手伝いなどは、今回のイベントが終わってもやっていけるといいなと思っています。」
今後も様々な形で環境問題に対する取り組みを行っていきたいと語っていた種田館長。
環境問題に対して行動変容を促す“デコ活”に合ったこの展示は、ファッションという日常的なものにも様々な環境問題が隠れていることを学ぶことができるイベントとなっています。
本展示でファッション業界や環境の問題に興味を持った方向けに関連書籍も配置しており、夏休みの自由研究や学習にも最適な内容となっていました。
本展示はまちなか図書館3階の展示スペースにて、8月31日まで開催中です。
開催概要
●who made my clothes?-私の服は誰がつくったの-
開催日時:8月2日〜8月31日
開催場所:豊橋市まちなか図書館 3階アートスペース
住所:〒440-0888 豊橋市駅前大通二丁目81番地 emCAMPUS EAST 2F・3F
対象:小学生以上(申込不要・参加無料)
URL:https://www.library.toyohashi.aichi.jp/facility/machinaka/