東京都が「チルドレンファースト」の社会の実現に向け、子どもを大切にする気運を一層高めるため官民一体となって子どもの笑顔につながる様々なアクションを展開する「こどもスマイルムーブメント」を推進。
この取り組みの一環として、都内の帝京中学校・高等学校にて、アンバサダーを務める平井一夫さんによる特別授業が行われました。
平井一夫による「グローバルリーダーに求められる力」がテーマの特別授業を開催
東京都板橋区にある帝京中学校・高等学校にて「グローバルリーダーに求められる力」をテーマに開催された特別授業には、帝京中学校「インターナショナルクラス」の1年生と、帝京高等学校「インターナショナルコース」の1年生・2年生が参加しました。

本授業には、元ソニー株式会社CEOを務め、グローバルリーダーとして企業を牽引した平井さんが登壇。

「今日は、これからのグローバルリーダーに求められる力とはどういうものかということを、私の経験も踏まえて皆さんにお伝えしようと思います。短い講演ですが、ぜひ皆さんのこれからのグローバルリーダーになるうえでのヒントになれば、これほど嬉しいことはありません。」
と挨拶を行いました。
続けて、諸般の事情により参加できなかった、俳優でこどもスマイルムーブメント アンバサダーの村山輝星さんからビデオメッセージが寄せられ、

「これから皆さんも、勉強や部活、将来の夢などで悩むことがあると思います。でも、自分の気持ちを正直に伝えること、そして新しいことに挑戦することが、皆さんの力になると思います。私もまだまだ挑戦の途中なので、皆さん一緒に頑張りましょう。そして、この後の平井一夫さんのお話にもたくさんのヒントがあると思います。皆さん、最後まで楽しんでください。」
と生徒たちにエールを送るとともに、平井さんへバトンパスしました。
グローバルリーダーに必要な3つの要素とは?
特別授業がスタートし、そもそもグローバルリーダーとはどういう存在なのかを生徒たちに伝えていく平井さん。

「グローバルリーダーとは、そもそもどういうリーダーで、どういう場面で活躍する方々か想像できますか?まず一つは、日本の企業を代表して海外で仕事をする、逆に海外の企業に就職し、日本でその海外の企業の代表となって活躍することもグローバルリーダーでしょう。また、例えば弁護士・会計士などの資格をアメリカ・日本で取り、日米で活躍することもグローバルリーダーだと思います。」
と分かりやすく説明。
グローバルリーダーとして活動するということは、日本ではなく世界の基準でテストされ、活躍したい国の言語だけでなく社会の仕組み・文化を学び、逆に日本の文化や仕組みを説明できるようにならなければならないのだと語りました。

「英語や知識を勉強することはとても大事ですが、それと同じくらい大事な“人間としての、リーダーとしてのスキルセット”について今日はお話しします。」
と、知識だけでなく人間力も必要となること、そしてそれが「自分軸」「EQ/EI(心の知能指数)」「多様性の尊重・行動」であると訴えかけました。

平井さんは、
「“人生の優先順位とは何なのか?”とよく言われるのですが、皆さん考えてみてください。『朝起きたらやること』は、例えばスマホでSNSをチェックする人もいますし、お手洗いに行く人もいるでしょう。日常の些細なことでも、私たちは無意識のうちに優先順位を決めて生きているんです。自分の人生にとっての優先順位が何かを、常に考えることが大切です。」
と、長い人生の中で最も大切にしてほしいものが「優先順位」であると説明。
そして、

「皆さんには、世界中の大富豪が大金を積んでも買えない素晴らしい資産を持っています。それは『時間』という資産です。これからまだまだたくさんの、色々なことを試して失敗し、それを失敗体験として糧にし成功に導く、そんな時間を持っているんです。ぜひ皆さんは時間を有効活用していってほしいと思います。」
と時間を有効活用し、常に考えて行動してグローバルリーダーを目指してほしいと講演を締めくくり、生徒たちから大きな拍手が送られました。
その後は生徒たちからの質疑応答や、代表生徒によるこれから挑戦したいことを宣言する「挑戦宣言リレー」も実施。

平井さんは生徒からの質問や宣言に真摯に答え、生徒たちも真剣な顔つきで平井さんの言葉に耳を傾けました。
最後に平井さんは、

「皆さんがどんな進路を選んでも、グローバルスタンダードな世界の中で、人を引っ張っていけるような素晴らしい一流のリーダーになっていただきたいと思います。私も陰ながら応援しています。」
と生徒たちを激励し、特別授業を締めくくりました。
