都立公園の新たな楽しみ方を提供するイベント「花と光のムーブメント 狭山公園〜音と遊びときらめきの花 ススキと光のハーモニー〜」が11月7日に東京・東村山市の都立狭山公園で始まった。11月24日までの期間中、週末を中心に計10日間開催される本イベントでは、秋の風物詩であるススキのライトアップを実施。そのほか、音楽のパフォーマンスや楽器作りのワークショップなどを行い、光と音のコンテンツで来場者に感動を届ける。ここでは関係者のコメントを交えながら開催初日の様子をお伝えしていこう。
都立公園恒例の「花と光のムーブメント」が狭山公園で
狭山丘陵の自然と多摩湖畔の水辺が調和した景色が魅力の都立狭山公園。都心から電車で約1時間の場所にある緑豊かな園内は、11月に入り徐々に紅葉の秋色へと染まりつつある。
都立公園の恒例イベントである「花と光のムーブメント」では、今回、この園内でも特に秋らしい景色が広がる「ススキ原っぱ」をフィーチャーし、初のライトアップを実施。初日の点灯を迎え、光の演出に携わった株式会社ライトアッパーズの二反田和樹さんは、「ススキのライトアップというのは珍しいと思いますが、風になびいて穂を揺らしながら少しずつ見え方を変えるススキならではの表情を楽しんでもらえたら」と思いを語った。
開催期間中、園内には音楽や演劇が観られるテント劇場や花や音楽などに関するワークショップが行われるブースが登場。この日は初日を記念して、本イベントの企画を主導した松本雅隆さん率いる「ロバの音楽座」が、ススキ原っぱまでパレードを披露した。
幻想的な出で立ちの楽団が奏でる音とともに《ス、ス、キ〜、スス〜キ、好き♪》とキャッチーなフレーズの「ススキの歌」を歌いながら楽しく練り歩く一行は、周囲の観衆を引き連れながら、ゆっくりと原っぱの中へ…。
そして原っぱの中心に大きなにぎわいがもたらされると、その流れのまま。いよいよライトアップが点灯の時を迎える。
音とともにススキに囲まれる“異世界体験”
自然にあるものの魅力を引き出すライトアップは、二反田さんたちライトアッパーズの真骨頂。まだ夕陽が残る当初はぼんやりとした印象だったが、時間の移ろいとともに暗闇とのコントラストを映し始めるススキ原っぱ。やがて中心に据えられた球体のランプが満月の役割を成し、まるで中秋の名月を描いた屏風絵のような景観が生み出された。
「白の灯りをベースに赤や黄色、オレンジのフィルターを重ねながら色味にランダム性を持たせて自然の秋らしさを演出しました。企画を依頼された夏頃はススキが実っていなかったので想像でプランを立ててきましたが、予想外の部分もありつつ、そこにも味わいを感じられる仕上がりになってよかったです」と手応えを述べ、「昨日のテストで見た時と比べても、見える表情が違いますね」と語ってくれた二反田さん。
少し遠くから楽器の音色がささやかに届く中、ライトアップされたススキの草原に囲まれる時間は、ちょっとした“異世界体験”。道ゆく人からは「きれい」の歓声が漏れ、その景色をスマホの中に収めようとする人の姿も目立った。
昼と夜で移り変わるススキの景色を楽しんで
身近なものでオリジナル楽器を作る「空想楽器づくり」（参加費800円）、自分らしい模様を描く「ランタンづくり」（同1000円）などのワークショップ、「FOOD＆ハンドメイドマルシェ」「きらめきの花スタンプラリー」など、その他のお楽しみも盛りだくさん。楽器の持ち寄りもOKな、ロバの音楽座の参加型ススキパレードも1日2回行われるので、一緒に盛り上がりたい人はその輪に加わってみては。
「西日が差して輝いているススキも綺麗なので、昼間のうちに来ていただいて、音楽とご飯を楽しみながら、明るいうちと夜の景色の違いを楽しんでもらえたら嬉しいです」と改めて来場を呼びかけた二反田さん。心地よい気温で外遊び日和が続くこの時期、ピクニックやハイキングを兼ねて出かけてみてはいかがだろう。
「花と光のムーブメント 狭山公園〜音と遊びときらめきの花 ススキと光のハーモニー〜」は、11月24日まで東京・東村山市の狭山公園にて10日間限定で開催中。さらに詳しい情報は、下記の「花と光のムーブメント」公式ホームページで確認を！
花と光のムーブメント 狭山公園〜音と遊びときらめきの花 ススキと光のハーモニー〜
開催場所：都立狭山公園 風の広場、ススキ原っぱ
会期：2025年11月7日（金）〜11月24日（月・祝） 11:00〜19:00
※上記期間中、11月7日（金）、8日（土）、9日（日）、14日（金）、15日（土）、16日（日）、21日（金）、22日（土）、23日（日）、24日（月・祝）の10日間
ライトアップ時間：各日16:30〜19:00
料金：入場無料
URL：https://www.tokyo-park.or.jp/special/flowerandlight/sayama2025autumn/index.html
